人見知りの私が旦那の会社のバーベキューに参加させられて辛かった話。
どうも。見つめ合わなくても素直にお喋りでき無いおいなりです。
皆さん、バーベキューはお好きですか?
私は好きです。外で食べる肉は一段と美味いから!
しかし 不特定多数の知らない人と行う となれば話は180度変わってきます。
仲の良い友人だけなら楽しめるものの、そうでない場合、人見知りにとっちゃ苦痛以外の何ものでもありません。
バーベキューなんて只でさえ、コミュ力、女子力、心遣いといった特殊スキルの見せつけ合いの場な訳で…。そこに目上の人や、関わりの薄い人達がいれば尚更のこと。
しかし、社会に出るとそういう場面に出くわすこともしばしば……。結婚、出産すれば更に増えます。
今回は、人見知りな私が心ならずも、旦那ちゃんの会社のレクリエーションに参加する羽目になってしまった時のことを、お話しします。
突然のバーベキュー
先日、旦那ちゃんの会社(以下A社)のバーベキューに参加してきた。
A社は従業員数10名以下のアットホームな会社。それゆえ、何事も突然決まる。休日出勤、夜勤、宴会、社員旅行でさえ、急に決まる。(アットホームの意味を履き違えてないだろうか……)
今回も例外なく、「明後日、会社でBBQすることになった!来て!」と突然 旦那ちゃんにお願いされた。家族も強制参加とのこと。
ノーテンキは私は「タダ飯か!ラッキー!」ぐらいの軽い気持ちで快諾した。
それは束の間の喜び……。
よくよく考えると、参加するのは
A社の社長+従業員+その家族 …つまり、旦那ちゃん以外は全員知らない人。
コミュ力とメンタルに自信のない私にとって、破壊力抜群のメンバー構成である。
しかも、知らない人といっても、全くの他人ではない。そこには緩すぎて見えない繋がりが旦那ちゃんを通して確実に存在している。要するに、とっても面倒くさい関係だ。
それに気づいた途端、血の気がサッと引き
「これほど最悪なイベントはねぇな」
と思い直した。
認めるのは悔しいが、私はまんまと食べ物に吊られたのである。
餌に目が眩んでゴキブリホイホイにうっかり引っかかってしまったネズミちゃんみたいな気分であった…
レクリエーションの目的
家族を参加させる意味って何だろうか?気まずくなるのは目にみえているというのに…。
旦那ちゃんにそれを尋ねたところ、どうやら社長は
バーベキューを通して従業員の家族にも会社の雰囲気を知ってもらおう!そして安心してもらおう!
と思って企画したらしい。
…まったく逆効果である。
旦那ちゃんが会社に酷使されているのは変わらぬ事実。どう頑張ってもブラックはブラック。旦那ちゃんは立派な社畜。
安心もクソも、もう手遅れだ。
このようなことに無駄な経費を使うぐらいなら、給料に上乗せしといてほしい(切実)
前日の話
旦那ちゃんに「明日バーベキューやしな、忘れんといてな」と念を押された。
すっかり忘れていた私は思わず「それって絶対行かなあかん?」と尋ねた。
「うん、行かなあかん」と即答された。仕方ない。
2人で寝床に入った後はどちらともなく、作戦会議を始めた。言わずもがな いかに上手くイベントを切り抜けるか が議題である。
旦「取り敢えず早めに行って、準備手伝おな」
お「へい。ってか肉は誰が焼くん」
旦「んー?しゃ、社長……?」
お「いや、一番やらせたらあかん人やろ」
旦「…せやな、しゃあない、俺らが焼こ」
お「やったことないし気配り目配り心配りとか絶対出来ひんし無理無理無理無理!!面倒くさい!!」
旦「大丈夫、焼くだけでいい」
お「…ほんまに焼くだけやで?配るとか無理やで?それでもええねんな?」(←サラダの取り分けも出来ないタイプ)
旦「…それでいいよ」
とまあ、こんな具合である。
そして最後の最後に旦那ちゃんが、神妙な声でこう言った。
「プライベートな事はあんまり話さんとこな……」
私は盛大に笑った。
普段ふわふわヘラヘラしてる旦那ちゃんでも、仕事では仕事の顔があるということが分かって面白かった。心の闇を垣間見たような気がした。
私がひたすら笑い転げていると
「休日何してるとか、家で何するとか、そういうの、言わんでええからな」
と必死なご様子だった。
余計に笑えた。
以上を踏まえ、当日私はひたすら愛想笑いをして「今日ハ天気ガイイデスネ」並みの当たり障りのない話をして、皆様に肉をひたすら焼いて差し上げれば良い、と自分に言い聞かせた。
考えただけで身の毛がよだった。
会場につくまで。
当日は憂鬱で仕方なかった。
最後の悪足掻きと言わんばかりに「行かなあかん?」と30回は尋ねた。
旦那ちゃんは黙って首を縦に振るのみだ。
そうこうしている間にもバーベキューの時間は差し迫ってくる。倦怠感と緊張感と不安感が一気に襲いかかってきて、心中穏やかでなかった。
移動の車に乗せられた瞬間から、下ろして、下ろして…とうわ言のように呟く私。目的地に近づくにつれ、徐々に生気を失っていく…
旦那ちゃんそれを見て失笑。
ある晴れた昼下がり…市場へ売られていく子牛の気持ちが少し分かった気がした。ドナドナ〜……
会場に到着
顔面蒼白のまま車を降りた。もう帰りたかった。
しかし、ファーストインプレッションは重要だ。最初ぐらいは愛想良くしておかなければ、後々自分の首を絞めることになる。
私ももうイイ大人だ。助演女優賞を取るぐらいの勢いで演じなければならない。
深呼吸をして気合を入れ、スイッチを切り替えた。
「コンニチワ〜!初めまして〜!いつもお世話になっておりますぅ〜!」
我ながら完璧な登場であった。
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