おいなりの随筆、かもしれない

パクチー並に癖のある徒然なるまますぎるブログ。

おすすめの本【予定日はジミー・ペイジ】鬱々とした妊婦の話。

おいなりです。

いきなりですがおすすめの本をゆるっと紹介したいと思います。


角田光代 【予定日はジミー・ペイジ


テキトーなあらすじ

一言でまとめると、鬱々とした妊婦が書き綴る、笑って泣ける日記帳って感じ。

この物語は、いきなり

4月×日
性交をした。

から始まる。このとき、流れ星をみて“子供ができたかも”と思う主人公マキ。
流れ星……やけにロマンチック。内容はあんまりロマンチックじゃないけど。


この妊婦は妙に鬱々としてる。
産婦人科で「おめでたですね」と言われて「めでたいですかねぇ」と聞いたり、懐妊を喜ぶ旦那に対し「私、ぜんぜん嬉しく無いんです」と胸を張って言っちゃったり、赤ちゃんに対して「ビールを飲ませないなんてひどい」と思ったり、もし日本全国の妊婦が集結してやる気ピラミッドを作ったら私は最底辺だ、と思ってたりと、かなり後ろ向き。


そんなマキも、家族や友人、元彼、ママ友など、色んな人と関わり、お腹の子と向き合っていく中で、気持ちが徐々に前向きになっていくま……そんな様子が描かれている。

オススメポイント的なとこ

日記形式で物語が進んでいくので、さらっと読める。

周りの登場人物が能天気なのがいい。和む。
主人公マキが異様なほど冷めてるから、その温度差が面白い。
特に始終浮かれポンチな夫が良い。普通にめっちゃいい夫なんだけども、少々無神経。
マキは度々そんな夫にイラついてしまう。妊娠8ヶ月のときには、ついにキレてトイレに立てこもるという珍行動にでる。夫はオロオロするばかり。
なんともアホっぽい夫婦である。
そんな2人が最高にいい。

タイトルにもなっているけど、マキの出産予定日は、ロックギタリスト、ジミー・ペイジの誕生日。しかし、予定日になっても陣痛がこない。この辺のシーンも面白い。(よし、いいぞ、ジミーペイジがだめなら村上春樹だ!!!)

まとめ

笑えるし、泣けるし、なんだか明るい気分になれる。そんな一冊!
女性にオススメです!

私も妊婦になったら、もう一度読みたい。また感じ方が変わるかも。


ほなね〜