おいなりの随筆、かもしれない

パクチー並に癖のある徒然なるまますぎるブログ。

こゝろとめまい

晴れれば暑い。雨だと鬱陶しい。
この時期、外に出るのが億劫なので、読書に勤しんでいます。


いつも恋愛小説ばかり読んでいるので、たまには文学っぽいのを……と思い、夏目漱石を読んでみることにしました。


吾輩は猫であるは15ページほど読んで、大体わかったので満足しました。

坊ちゃん親譲りの無鉄砲、まで読みました。つまり最初の一文だけ読みました。


で、今はこゝろを読んでいます。

こちらの本は、有難い事に1ページ目から、解りやすいあらすじが書いてありました。私のような読者の為に。大変親切ですねぇ。しかも表紙がかっこいい。見ているだけで少しホッとする。

これでもう半分満足しました。


そしてあらすじを読んでいるうちにん?この話なんか知ってるぞ?と思い始めました。


私の頭の中の遠い遠いところにある、古い記憶の引き出しから、お嬢さん と、友人Kが、顔を出し手を振っていました。
思い出しました。


ああ、高校生の頃に、国語でやった気がする!


勿論、あれはほんの一部だったはずだけれど。私はもうすっかり読んだ気になり、本をぽいとそこらへ置きました。


しかし、こゝろの表紙が目に入るたび、私のハート、つまりこゝろが一々痛みます。


私は自分に失望したのです。


何故ならば、高校生の頃どれだけ国語の授業をいい加減に受けていたのか、改めて実感させられたからです。


なんとなく授業で読んだ気がするってだけで、どんな授業を受けていたのかまでは全く覚えていません。
当時の私は、文学なんてまったく興味がなかったので、右から左へ受け流していたのでしょう。あの名作こゝろを。
今なら真剣に授業に取り組める気がするのに…悔しい。


私は気持ちを切り替えて、再びこゝろを手に取りました。

流れるような文章と、哲学的な言葉。
お?私のレベルでは到底理解が追いつかないぞ…?

私は再び絶望しました。

すると不思議な事に、途中でめまいに見舞われ、文字が読めなくなってしまいました。

私は病院へ行こうと車に乗り込みましたが、1分で引き返しました。目が回ってるのに運転なんて出来るはずもありませんでした。
歩行者がほとんど瞬間移動。信号が揺れ視界から外れる。白線が歪み迫ってくる……などなど。最早自殺行為です。


結局近所に住む母に病院へ連れて行って貰いました。点滴を打つ羽目になりました。
めまい止めの注射まで打ったのに、まだ治りません。
この文字を打ってる間も目がぐるぐるしています。


これは夏目漱石の呪いでしょうか。

親譲りの無鉄砲だからでしょうか。


まあ、全然関係ないんですけどね。



ほなね。